1 これまでの経緯
住宅宿泊事業法は、 急速に増加するいわゆる民泊について、安全面・衛生面の確保がなされていないこと、騒音やゴミ出しなどによる近隣トラブルが社会問題となっていること、観光旅客の宿泊ニーズが多様化していることなどに対応するため、一定のルールを定め、健全な民泊サービスの普及を図るものとして、平成30年6月に施行された。
品川区内において、住宅宿泊事業の届出住宅数は、近年のインバウンドの影響により増加している。一方で、住民から、周知不足のまま住宅宿泊事業が開始されることに対する不安や、宿泊者に起因する騒音やごみの排出等のトラブルに関して相談が寄せられるようになった。
2 改正趣旨
住宅宿泊事業の適切な運営を推進し、周辺住民の生活環境への悪影響を防止するため、品川区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例を改正する。
3 主な改正内容
【住宅宿泊事業者の責務】
(1) 届出前の事前周知
周知不足によるトラブルを防止し、事業者と周辺住民との円滑な関係を維持するため、住宅宿泊事業届出者に対し、次の事項を義務付ける。
ア 届出をしようとする日の少なくとも15日前から法第13条の標識を掲げるまでの間、施設の概要、苦情の連絡先等必要な事項を掲示すること。
イ 周辺住民等 (届出予定住宅の敷地の境界線からの水平距離が30メートル程度の範囲内の敷地および敷地内建築物の所有者(公道に接しない場合は私道の所有者)) に対し、施設の概要、苦情の連絡先等必要な事項について説明会を開催し、当該周知に係る記録を作成すること。
ウ 住宅が存する地域の町会・自治会から説明会の開催や個別説明の要望があった場合は、当該町会・自治会に対して対面により説明し、当該説明に係る記録を作成すること。
(2) 宿泊者への注意事項の事前説明
周辺生活環境への配慮について、宿泊者に対して事前に説明すること。
(3) 国内に住所を有しない個人営業者に対する代理人の選任
国内に住所を有しない個人事業者は、国内在住かつ苦情や緊急事態に対応できる代理人を選任すること。
(4) 周辺住民からの苦情や問い合わせへの対応と。
周辺住民から寄せられる苦情や問い合わせ等に対して、適切かつ迅速に対応すること。
(5) 届出番号、届出年月日、住宅宿泊事業者等の連絡先等の明示
届出住宅に、届出番号、届出年月日、住宅宿泊事業者等の連絡先を定められた場所に明示すること。
【管理者の駆け付け】
(1) 管理者の駆け付け
従業者等が届出住宅から半径800m以内の範囲内に設置された事務所等から駆け付けること。
【制限区域】
(1) 実施を制限する区域を区内全域に変更
住宅宿泊事業の実施を制限する区域を区内全域に変更。
(区内全域で実施可能な期間は土曜日の正午から月曜日の正午まで)
【指導、勧告等】
(1) 指導、勧告等に関する事項
区が、住宅宿泊事業者または住宅宿泊管理業者に対し、 必要な指導、助言または勧告を行うことができる。
(2) 業務の改善、停止、廃止の命令に関する事項
区が、住宅宿泊事業者または住宅宿泊管理業者に対し、業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命じることに加え、住宅宿泊事業者に対し、業務の全部もしくは一部の停止を命じることおよび法令や前述の命令に違反した場合は、事業の廃止を命じ、これを公表することができる。
以上